ピンクのゾウさんの思い出
私は、幼少時代~中学生にかけて
自宅からすぐ近くの絵画教室へ通っていました。
そこへ、弟が入会する事になり、父と共に体験に来ました。
その時弟は、先生が描いたゾウさんの色を
「ピンク」で塗りました。
父は「違うでしょ、ゾウさんは、ピンクじゃないでしょ⁈」
と弟に言います。
それを見た先生は、
「お父さん、いいんですよ。自由に塗らせてあげてください」とおっしゃられました。
私はこの言葉が、今でも脳裏に焼き付いています。
衝撃だったのか、嬉しさだったのか、
何かキラキラしたものをその時感じたのを覚えています。
そのキラキラしたものを簡単に言葉にすると
「絵は自由なんだ」と言うことを初めて感じました。
それからは、元々大好きだった絵画教室に
誰よりも先に行くようになりました。
誰も居ない絵画教室は、
静かで先生の油絵の匂いがして、
自分だけの部屋に感じました。
私のお気に入りの場所でした。
もしも、お子さんの絵をお母さんの先入観や、
イメージで注意してしまっていたら、
そこは、注意しなくても大丈夫ですよ。
お母さんの意見は小さい頃、
特に絵が大好きな年頃のお子さんへは、
全く注意しないでほしいです。
なぜなら、お母さんの意見はその頃、
絶対で…お子さんは、素直に聞いてしまいます。
お母さんに、褒められたいから、
お母さんの色で塗ってしまいます。
「お受験の絵」でなければ、日常の「絵」であれば、
自由に、好きな様に描かせてあげてください。
それが、「絵ごころを」育てる第一歩で、
「絵が好き」という気持ちがずっと続く事だと強く思います。
お母さんが思う色と違う色でお子さんが塗ったら、
そこは、新しいARTを見ている!と思って、
まさにお子さんのライブペイントの時間を、
一緒に楽しんでみてください。
そうしたら、とっても楽しい親子の
「絵の時間」になりますよね。^_^
私も、私の二人の子供たちと、
幼少期は、そうやって過ごしてきました。
今の私があるのは、
当時の絵画教室の先生のお陰です。
井上先生に、とても感謝しています。